今回は債券について、そもそも債券とは何なのかということを確認しようと思います
債券自体の仕組みはすぐにわかると思いますが、なぜ毎日金利が変動するのか調べたことがなかったので、
調べてみました
債券の仕組み
野村証券の債券について説明しているページを参照すると、
資金調達するために発行するという点では、株式と目的は同じですが、あらかじめ利率や満期日などが決められて発行される点がちがいます。債券を購入すると、定期的に利率分の利子を受け取ることができます。そして、満期日を迎えると、額面金額である償還金を受け取ることができます。
要するに債権とは元本を減らすことなく利子分を受け取ることができる商品だということが分かります
しかも、満期日を待たずに売買することもできるわけですから、流動性を確保するという意味でも良さそうな商品ではあります
ポートフォリオを考えるときには、自分のリスク許容度を考慮して、
暴落時に所持している商品を売らずに持ち続けることができるポートフォリオを組むことが大事だということが言われます
自分の欲しい利益分と暴落時のバランスを考えて株式と債券を組み合わせて作るわけです
株式がリスクをとって利益を取りに行く商品、債券がリスクを取らずに利益を出す商品というわけですね
株式は元本保証は当然ありませんが、その分ボラティリティ(値段の変動幅・標準偏差)が大きいので、
良い方に転がれば利益はとても大きくなるものです
反対に悪い方に転がれば元本割れを起こし損を出し得るものです
一方、債券は、基本的には元本保証型商品です
債券は購入時の金額を、貸し出し期間終了時(満期時)に償還(返却)してくれます
元本は貸出元が無くならない限りは基本的に返却されます(国債なら国、社債なら企業)が、
元本保証のため貸出利率は低め(2018/12/20現在 日本10年国債:0.025%、米10年国債:2.79)に設定されています
日本国債の金利変動はこのページから確認できます
ここまでで、おおよその債券についての仕組みが分かるかと思います
絶対に損したくない!という方は国債を買うことが安全であることが分かります
国が潰れると同時に国債の元本保証が無くなりますが、その時には元本どうこうなんて言っていられる場合ではないでしょうから
債券の金利が変動する理由
ようやく本題です
債券の金利がどのようにして決められているかを見てみましょう
あくまでも日本の決定方法についてですが、財務省によるとこのように決められているそうです
「変動10年」は、半年毎に実勢金利に応じて変動する変動金利タイプです。
各利払期における適用利率(年率)は、基準金利に0.66を掛けた値(0.01%刻み)です*。
(参照:財務省 個人向け国債についてのよくある質問)
これによると、金利 = 基準金利 * 0.66 となることが分かります
0.66は定数なので、金利が変動するということは、基準金利が変動しているということが分かります
そして、この基準金利は次のように決められています
「変動10年」の基準金利は、利子計算期間の開始日の前月までの最後に行われた、10年固定利付国債の入札(初回利子については募集期間開始日までの最後に行われた入札)における平均落札価格を基に計算される複利利回り(小数点以下第3位を四捨五入し、0.01%刻み)の値です。
(参照:財務省 個人向け国債についてのよくある質問)
つまり、金利自体は10年物国債の場合、毎日変動するものではありません
変動するタイミングは、債券が発行されるタイミングでの入札時の情報が基になるということです
国債は毎月発行されているので、毎月の発行タイミングまで変動することはないということが分かります
ちなみに、1つの国債が何度も同じ月の間に発行されることはないようです
債券の毎日の価格変動理由
そのため、債券価格が毎日変動している原因は金利ではないことが分かります
ではなにが原因になっているかというと、景気であったり為替であったりすることが予想されます
ここまで引っ張って申し訳ありませんが、
10年物国債の価格は金利が変動を及ぼすことで毎日価格変動が起きているわけではない
ということしかわかりませんでした
明確な原因は無いと僕は考えています
もし、明らかに原因はこれだ!ということが分かる方がいればご連絡ください。追記します(連絡先はこちら)
債券を購入する必要はあるのか
国債の利率の決め方が基準金利によって変動することが分かったので、
債券を購入するときには前月までの基準金利が良いタイミングでの購入が良いことが考えられます
が、そもそも金利が良いタイミングというのは景気が良い時であることが予想されるので、
債券を購入することで利益を得ようとすることは期待しない方が良いでしょう
景気が良いタイミングであれば、株式の方が利益率は良いはずです
そのため、債券は先に述べていたようにポートフォリオのバランスを取る意味だけで購入することが良いと言えます
僕はあまり債券に資産を割り振る必要性はないと考えています
しばらく待っておけば株式が暴落していても元の水準に戻ることを確信しているからです
株式の値上がりを確信できるのであれば、債券の購入の必要は無いでしょう
△今後の活動の励みになります。応援していただけると幸いです