前回の記事の続きです
今回はS&P500を構成するセクターのうち、
一般消費財・消費者サービス・資本財・生活必需品の各セクター毎に
どの程度S&P500に近い動きをしているかを見ていきます
注意点なども前回と同じです
さっそく見ていきましょう
一般消費財セクター
まずは一般消費財セクターです
Vanguard社のVCRは設定日(運用開始日)が2004/1/26です
相関係数が計算できないので、数値的にどれほどずれているか明確にわかりませんが、
見た感じでは相関係数は限りなく1に近いのではないでしょうか
2009年のリーマンショック時にVGTに似たような形で、価格が下落しています
(グラフとしてはVHTよりもVGTよりの形をしています)
また、2009年以降も、S&P500とほとんど同じ動きであることも読み取れます
このことから、S&P500とVCRは非常に近い動きをしていることが分かります
よって、動き方としては、S&P500≒VCR、S&P500≒VGTなので、VCR≒VGTということが言えるのではないでしょうか
あくまでも相関関係が近いというだけです。因果関係が不明なので今後もこの関係が維持されるかは疑問ですが、
現時点ではS&P500・VGT・VCRのどれに資産を預けても推移はそう変わらないと考えられます
消費者サービス
次に消費者サービスセクターです
S&P500の構成セクターの一つであるS5TELSは、2013年ごろに組み込まれた銘柄であるようで、
かつ、Vanguard社のVCRは設定日(運用開始日)が2004/9/23のため、
VOXとの比較は2013年以降ということになってしまいます
2013年以降で見比べてみると、見た感じそれなりに相関があるようには見えます
S5TELS側のグラフの形のほうが上昇下落が強めに見られますが、気になるほどではないでしょう
しかし、S&P500のチャートと比べてみたときにほとんど相関は見られないことから、
このセクターに資産を預けることは景気の波に乗ることが難しいであろうことが予想できます
また、VOXのリーマンショック以降の期間を見てみてみると、金融セクターと似たような動きであることが分かります
このことから、VOXも資産運用、投資には向かなさそうなセクターですね
このセクターに資産を投じるのであればS&P500に任せておいたほうが良さそうです
資本財
次に資本財セクターです
Vanguard社のVISは設定日(運用開始日)が2004/9/23です
相関係数が計算できないので、数値的にどれほどずれているか明確にわかりませんが、
見た感じでは相関係数は限りなく1に近いのではないでしょうか
リーマンショック後のグラフの形としては、VISはこれまでに見た中でもっとも高低差が激しいことが分かります
リーマンショック後の下落では金融・一般消費財に次ぐ3番目ではあるものの、最高値は5倍に届く勢いで上がっています
リターンの大きいことが期待できるものの、リスクも相応に大きくなるので、
S&P500と資本財セクターのどちらで資産運用を行っていくのかは好みになると思います
僕個人としては、ボラティリティ(価格の変動幅)が大きすぎるのでS&P500で良いという考えです
生活必需品
最後に生活必需品セクターです
Vanguard社のVDCは設定日(運用開始日)が2004/1/26です
相関係数が計算できないので、数値的にどれほどずれているか明確にわかりませんが、
見た感じでは相関係数は限りなく1に近いのではないでしょうか
動きとしては、一般消費財・情報技術セクターと似たような動きをしていることが分かります
違いとしては、2017年から伸びがあまり良くなく、それが今現時点(2018/12)まで継続していることが明確に違います
2017年は一般消費財・情報技術セクターだけではなく、
その他のセクターについてもほとんどが順調に価格上昇していた時期なので、
このときに生活必需品セクターが伸びていない点が気になります
(景気が良かったため生活必需品以外のものにお金が回るようになっていたと考えられますが)
このセクターは今回発生している世界同時株安に対してどこまでの下落で済むのかをしっかり確認しておきたい内容です
今後のチャートによってはヘルスケアと同様に、より安全なS&P500の構成セクターと言えるかもしれませんね
以上4つのセクターについて見てみました
今回の記事ではいったんここまでとして、次回以降の記事で残りのセクターを見てみようと思います
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