前回の記事の続きです
今回はS&P500を構成するセクターのうち、
最後のエネルギー・公共事業・不動産・素材の各セクター毎に
どの程度S&P500に近い動きをしているかを見ていきます
注意点なども前回と同じです
さっそく見ていきましょう
エネルギー
まずはエネルギーセクターです
Vanguard社のVDEは設定日(運用開始日)が2004/9/23です
相関係数が計算できないので、数値的にどれほどずれているか明確にわかりませんが、
見た感じでは相関係数はかなり1に近いのではないでしょうか
リーマンショック時の価格下落がえげつないですね
これまでに見たセクターの中で圧倒的に下落幅が大きいです
下落後の上昇はリーマンショック時直前の最高値とほとんど変わらないことから、
金融セクターに似ているようにも見えますが、金融セクター以上に波が激しいです
2015年ごろの世界同時株安以降価格が低迷し、それ以降の復帰が見られず、
今(2018/12)の世界同時株安でさらに落ち込みつつあることを考えると、
資産を預けるには不安なセクターであると言えます
元々政治的な理由で価格影響を反映しやすいセクターであることからも、
集中したくないセクターですね
とはいえ、今後のエネルギーの方向性が変わらない(シェールや再生可能エネルギーの利用が伸びない)のであれば、
今の価格が最高値の半値であることを考えると買い時と言えるかもしれません
僕としてはこのセクターに資産を預けるのであれば、S&P500が良いのではないかと思いますが
公共事業
次に公共事業セクターです
Vanguard社のVHTは設定日(運用開始日)が2004/1/26です
相関係数が計算できないので、数値的にどれほどずれているか明確にわかりませんが、
見た感じ相関係数は限りなく1に近いであろうことが見て取れます
このセクターの特徴としては世界同時株安の影響を現時点ではほとんど受けていない点ですね
公共事業なのでこれから影響が出てくるのかもしれませんが、少なくとも現時点では目立った影響は出ていません
景気が悪くなると公共事業を増やすことでお金の循環をムリヤリ行政によって作られる可能性もあるので、
今後上がってくるかもしれないセクターです。が、リーマンショック時にもS&P500と同じ下落をしていることを見ると、
あまり期待できないかもしれませんね・・・
不動産
次に不動産セクターです
Vanguard社のVNQは日本の証券会社では購入することができません(2018/12現在)
データだけは取得できたので、もし買うことができた場合どうなのか、ということを考察してみたいと思います
また、不動産セクターも消費者サービスセクター同様、2013年ごろに組み込まれた銘柄であるようなので、
VNQとS5REASの比較は2013年以降ということになります
見た感じ相関係数はかなり1に近いであろうことが見て取れます
不動産セクターも先にみた公共事業セクターと同様、今現時点ではあまり世界同時株安の影響を
目立つレベルまでは受けていないことが分かります
リーマンショックごろのチャートを見てみると、
下落はとても大きいものの価格はS&P500と同じ程度の期間で戻していることが分かります
しかし、価格を戻した後の動き方が上昇できずにいることを見てると、
あまり資産を増やす目的では、期待し難いセクターであると言えるでしょう
僕自身、不動産はそれほど資産を殖やすことに向いているものだという風には考えていないからかもしれませんが、
不動産セクターに資産を預けるよりは、S&P500で運用を行う方が良いと言えます
素材
最後に素材セクターです
Vanguard社のVAWは設定日(運用開始日)が2004/1/26です
見た感じでは相関係数は限りなく1に近いのではないでしょうか
素材セクターは公共事業セクターと似たような動き方をしていますね
違いは今の世界同時株安の影響をもろに受けていることでしょうか
設定日以降のチャートもその時々の影響(リーマンショックなど)を大きく受けているようですので、
今回の影響もより大きく拡大しそうですね
大きく影響する割には、S&P500の動きとほとんど連動して上下しているので、
事前にS&P500の予測として使うことができないことが残念ですが・・・
以上で、S&P500の構成セクターを一通り見てみました
次回はそれぞれのまとめを考察してみたいと思います
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