これまでにS&P500の各構成セクター毎のS&P500との連動性を見てみました
今回はこれらの僕なりの総まとめとしたいと思います
S&P500は、最初に下のグラフの通り2000年以降で見てもリーマンショックといった暴落を経たうえで、
上昇し続けていることがわかります
もちろんこの傾向がずっと続く保証はありませんが、
この上昇傾向自体はS&P500が過去100年以上続いている傾向です
今後もこの傾向が続くのかを心配するよりは実績として100年以上この傾向が続いていることに注目した方が良いでしょう
常に上昇傾向を続けていたS&P500ですが、構成セクター毎に傾向を見てみると、
必ずしもすべてのセクターが順調に上昇しているわけではないことが分かりました
そこで、S&P500の構成セクターを4段階に分類してみてみます
また、これまでの比較でSPXの各構成チャートとVanguard社の対応ETFは、
ほぼ間違いなく同じ動きをしていることが分かったのでVanguard社のETFで見てみます
1.S&P500よりも非常に成績が悪いセクター
まずはS&P500よりも成績が悪いセクターを見てみます
明らかにS&P500よりも成績が悪いセクターは、エネルギーです
エネルギーはリーマンショック時に、下落をしている点は同じですがその後の傾向が大きく違います
S&P500は暴落後にまた上昇しようとし、実際に暴落直前の高値を更新しています
一方エネルギーは上昇しようとしているものの、高値は暴落直前とほぼ変わらない位置で止まってしまっていて、
その後すぐに下落しています
今時点で下落から復帰できるような様子が見られなく、原油に関するポジティブな情報もないため、
今後も上昇することを期待することは難しそうです
2.S&P500よりも成績が悪いセクター
次に、S&P500よちも成績が悪いものの、エネルギーよりかは成績がマシなセクターを見てみます
この下から2番目に分類されるセクターは、金融・消費者サービス・不動産・素材です
これらのセクターは傾向としてはS&P500とそれほど違いはありません
しかし、暴落時の価格の振れ方が非常に大きいこと、価格の跳ね返り方もS&P500ほどではないことが分かります
そのため、これらのセクターに投資を行うのであれば、まとめられているS&P500に投資を行う方がよいと言えるでしょう
これらのセクターにわざわざ集中して投資を行うメリットはないと考えられます
3.S&P500と同程度の成績のセクター
次にS&P500と同程度の成績のセクターを見てみます
この、とりあえずこのセクターに投資しておけば無難に優秀な成績を残せることができると思われるセクターは、
情報技術・一般消費財・資本財・公共事業です
これらのセクターはS&P500とほぼ同じ動きをしていることが分かります
暴落後の回復具合に関しては、先に見た金融などのセクターとは比べ物にならないほど良い伸び方をしています
個別セクターに投資を行うならこの辺りのセクターであれば良さそうに思えます
購入した商品を長く持っていればいるほど、値上がりが期待できそうです
しかし、あくまでもS&P500と変わらない傾向であることから、
わざわざ個別セクターに投資を行う必要性は見当たらないとも言えます
同じ成績なのであれば、より幅広く分散することのできるS&P500に投資を行う方が良いでしょう
4.S&P500よりも成績が良いセクター
最後にS&P500よりも成績が良いセクターを見てみます
このセクターは、ヘルスケア・生活必需品です
このセクターはこれまで暴落を経験しているものの、S&P500ほどに下落をしておらず、
上昇幅に関してはS&P500と同程度を記録しています
さらに、今(2018/12)起きている世界同時株安に対してもS&P500ほどに下落をしていません
このことから、S&P500に投資をするよりもより安定的なセクターであることが考えられます
また、ヘルスケアは医療に関する内容であるため、今後の人口動態から考えてもより需要が大きくなることが良そうできます
生活必需品に関しても、生活をする上で必要となるものなので、需要がなくなることはまず考えられません
単純にこのことを考えてもこの2つのセクターに関しては、価格のブレ(ボラティリティ)が多少あったとしても、
間違いなく価格上昇することが期待できるのではないでしょうか
そのため、僕個人の意見ではS&P500に投資を行うよりも、
この2セクターを中心に運用を行っていくことが良いというように考えることもできるでしょう
これまでの内容から、
S&P500に投資を行うことは正しいことであることが分かりますが、
S&P500を構成しているヘルスケア・生活必需品の2セクターに投資を行うことも検討するべきでしょう
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