皆さんは確定拠出年金を利用していますか？
もしかしたら
- 60歳まで引き出せなくなる
- やめることができない
- 手数料が毎月かかる
といったような様々な理由で利用を検討して辞めた人もいるかもしれません
果たして本当にそれらはデメリットでしょうか？利用しないに値するひどい内容でしょうか？
検討した結果利用を辞めた人はもう一度考え直してください
そもそも検討していないという人は、今すぐに検討してください
確かに、上で上げた内容はデメリットに成り得ます。少し調べて
- デメリットが多い
- 手続きも面倒
などの内容を見て、利用する必要はないと判断する人もいることは理解できます
実際この手続きはかなり面倒でしょう
事実、僕が利用しているのは個人型確定拠出年金で、手続き自体はとんでもなく面倒だった
企業型はやったことないからどの程度のめんどくささか不明
でも、
- デメリットが多い
- 手続きも面倒
とかでやめている人は、この記事を読んでもう一度考え直して欲しい
ほんとにその考え方が合っているかを確認してください
読み終えた後には、
・実はそれほどのデメリットはなかった
・利用できる状態になれば後は簡単なんだ
というように感じてもらえるのではないかと、期待しています
確定拠出年金のひどい部分 -デメリットについて-
確定拠出年金のデメリットは主に以下の内容が挙げられています
- 60歳まで引き出せない
- 途中でやめられない
- 手数料が毎月かかる
- 年金額が確定していない（元本保証がない）
このあたりですね
本当に言われている通りのデメリットがあるでしょうか
60歳まで引き出せない
確かに60歳まで引き出せないですね
何か特別支出が発生したときに、その分の補填として積み立て分を取り崩すといったことはできないので、
不安に感じている人もいるかもしれないです
これは最大どの程度の金額を取り崩すことができなくなるのか個人型で考えると、
\2,3000（毎月の掛金）＊12（1年間分）＝\276,000
1年間で27万6千円分は使えない金額ということです
もっと言えば、30年間積み立てるとすると、
276,000*30＝8,280,000
30年間で828万円分が使えない金額ということです。これは確かに大きい
でも待ってください
本当にこの828万円分は使う予定のあったお金ですか？
使う予定があったとして、それはこのお金がないと間に合わないお金ですか？
もしてや投資に使うような予定があった場合、わざわざ運用益に課税させて運用するんですか？
確定拠出年金であれば課税されないのに？お金を払いたい？
どうせ運用するのであれば非課税の方が良いに決まってると思うんですがねぇ
運用する予定はないけど使えないのは嫌だというのであれば、
それは単なるムダ遣いです
それこそ確定拠出年金を利用して資産の形成を目指すべきです
特に若ければ若いほど受取時の純粋な総積立金は大きくなるのですから、利用した方が良いでしょう
また、60歳まで引き出せないというのは強制的に蓄積されて行っているわけです
貯金ができない人でも、貯金したいと考えるのであれば利用するに越したことはないでしょう
絶対に貯金額が増えていくのですから
途中解約ができない
今まで働いていたけど何かしらの事情で収入がなくなったから解約したい、
といった時に解約はできません
収入がないのに掛け金を払い続けることは確かに難しいでしょう
こういった場合には解約できないことは大きなデメリットかもしれません
しかし本当にそれほどのデメリットでしょうか？
確かに解約はできませんが毎月の掛金を無くすこと、もしくは小さくすることはできます
個人型の最低金額は5000円なので、懐がつらくなった時は掛金を小さくすることで対応できるでしょう
毎月18000円がそれまでよりも浮かせることができるわけですからね（最大掛金23000円）
また、運用指図者に変更することで掛金をなくすことができます
解約はできないものの支出を止めることができます。手続きは必要ですが
それでもそれまでに積み立てていた金額を運用することはできます
運用益が非課税になるのであれば、運用指図者や掛金の変更を行うことで、
利用を継続し続けることの方が大事です
手数料が毎月かかる
確定拠出年金の場合、口座の維持費として手数料が毎月かかります
上記の運用指図者に変更したとしてもこの手数料は、最低毎月百数十円かかかります
この手数料は制度を利用しないほどのデメリットでしょうか？
運用指図者に変更した場合でも口座の維持費はかかりますが、所詮維持費は毎月百数十円です
この百数十円を払うことに対して、ばからしいと思うかどうかは個人の感覚になりますが、
僕は毎月百数十円、毎年千円前後で済むのであれば維持費を払ってでもこの制度を利用すべきだと考えます
運用だけはできるのであれば、その運用益はどの程度ですか？
毎月百数十円単位で損失を出しているんでしょうか？
維持費以上に利益が多いならやらない理由はないでしょうし、そもそも毎月百数十円程度なら、
毎日買っている自動販売機やコンビニでの買い物を1回分減らすだけで、維持費の損失は帳消しどころかプラスになりますよ？
本当にその買い物は必要なものですか？ムダ遣いではないですか？
定期的なムダ遣いを減らさずに資産を殖やそうとすることや、老後資金を必要と考えるのであれば、
それは矛盾しています
必要なものと必要でないものをはっきりと分類すべきです
年金額が確定していない（元本保証がない）
株式の運用をメインに考えるのであれば、確かにその通りです
元本保証はありません
元本保証がないから資産運用せずに貯金するのでしょうか？
もし元本保証がないことを不安に考えているのであれば、
そもそも現金で持っていれば価値が減らないという考えが間違っていると言えます
経済がプラス成長をする限り、現金の価値は相対的に下がります
経済がプラス成長ということは、インフレ状態ということですね
日本では日銀が2%のインフレ目標を持っています
まだ達成されていませんが、少なくともデフレを目指すということは有り得ません
2%のインフレが達成されると物価が2%上昇することと同じ意味です
今まで1000円で買えていたものが翌年には1020円払わないと買えなくなるということですね
つまり、今現時点の1000円は1年後の1020円と同じ価値があると言えるわけです
このことから現金の価値が2%分下がっていることが分かります
資産運用をしないということは自分の資産の価値を減らすことになるので、
運用しないということは自分から資産を減らしているわけで、
元本保証がないことを理由に資産運用しないということは間違っています
確定拠出年金の良い部分 -メリットについて-
ここまでデメリットについて検討し、
資産運用を行う必要がないほどのデメリットと言えるほどのものはないと分かりました
次は単純にメリットです
- 運用益が非課税
- 掛金が全額所得控除
- 運用コストが安い
このあたりですね
見てみましょう
運用益が非課税
デメリットの検討部分でも触れましたが、運用益は非課税です
本来資産運用において利益分が出た場合には、およそ20%分の課税がかかりますが、
この課税が免除されます
運用において課税は利益を大きく圧迫することになるので、
これだけでも運用するべきだと言えます
掛金が全額所得控除
これは単純に所得税が掛金分控除されます
割合のため、所得が多いほど控除額が大きくなりますが、低所得者も当然利用するべきです
ただでさえ少ない収入にかかる税金なので、極力なくすほうがいいに決まっています
控除分で資産を殖やし、将来により大きな金額を受け取れることができるのであれば、運用するべきです
運用コストが安い
運用益が非課税に近いものはありますが、資産運用において課税と手数料は大きな障害です
これを避けることができるのであれば、絶対に避けて運用を行ったほうが利益を圧迫せずに済みます
購入時における手数料は通常の売買でもロスとしては大きいものなので、
払う必要のない手段があるのであれば、積極的に利用するべきです
確定拠出年金に加入すべきか
原則として加入すべきです
運用していくうえでの節税効果や得られるメリットは、よく言われているデメリット以上にメリットの方が大きいでしょう
ただし、毎月最低限の支出しかしていないにも関わらずギリギリの生活をしているのであれば、
当然加入するべきではないです
老後の資金のために今の生活が立ち行かないのでは、将来資産を受け取ることさえできないかもしれません
それでは本末転倒です
また、運用益が非課税なので売却時の利益が大きいほどメリットが大きくなります
つまり、1度購入した銘柄を持ち続けることで最小限の費用で最大限のメリットを得ることができるため、
買ったら運用終了まで放置し続けることができます
また別の記事で運用の際に気を付けたほうがいい内容や、購入対象銘柄などを検討する記事はこちら
この記事を読んでいただいた方で、
少しでも確定拠出年金に興味を持ってもらうことができれば嬉しいものです
